黄色は止レマ

エッセイあるいはただの戯言

『Galaxie 500 - Strange』 それは誰かの青い時代

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青春時代とは誰の中にもあって、だけど誰もがそれを賛美するわけではない。誰かが過去を懐かしむ影で、また誰かは過去を恥じている。そして私にとっての青春とは、いつだって忘れ去りたいものだ。
そんな過ぎ去った日々の中にも多少の煌めきは残っていて、その時間の中にはいつだって音楽が鳴り響いていた。ある時はロバート・スミスの唄に涙を流したし、何故自分はトム・ヨークになれないのかと悩んだりもした。その時の気持ちは未だふと、フラッシュバックする。それがきっと私の思い出なんだろう。
思い出は忘れがたい反面、スッポリと抜け落ちてしまった記憶も存在する。Galaxie 500という名前を、私はもう何年も忘れ去ってしまっていた。

初めてGalaxie 500というバンドを知ったのは19歳の時で、当時付き合いのあった年上のバンドマンから教えてもらった。その時聴いた感想は確か「なんてつまらない音楽だ」みたいな感じだったと思う。先輩に勧められたというのもあり律儀に1stアルバム「Today」を買ったのだけど、何度か聴いただけで気が付いたらCDコレクションの中からいなくなっていた。恐らく売ってしまったのだろう。それから長い間彼らの音楽に触れることはなかった。

時は流れつい先日、調べ物をしていた際にこの名前がふと目に入ってきて、久方ぶりに思い出したのだった。強烈な懐かしさを覚えてYoutubeで視聴してみたら、なぜかガツン!とやられてしまい……大慌てで渋谷ディスクユニオンまでCDを探しに走った。その時入手したのが、表題の楽曲「Strange」が収録された2ndアルバム「On Fire」だ。

ここでバンドについて紹介しよう。Galaxie 500はディーン・ウェアハム、デーモン・クルコウス、ナオミ・ヤンの3名からなるアメリカはケンブリッジバンド。オルタナティブシーンの顔役クレイマーのプロデュースによりデビューを飾り、87年から91年にかけて3枚のアルバムを残した。それらのアルバムはUSインディーの傑作とされ、Sonic Youthのサーストン・ムーアもフェイバリットとして挙げている。

Galaxie 500の音楽から連想する物。それが“青春”だ。それも爽やかで輝かしい物ではなくて、もっと泥臭くて惨めな方の。
彼らの演奏は想像を絶する下手糞さで、アルバムを通して聴いても上達する気配が全く見えない。アレンジも気が利いているとは言い難く、歌もヘロヘロの腰砕け状態だ。歌詞だって「わざわざこれを歌にするの?」と疑問が浮かぶものばかり。はっきり言って良い所がない。では、何故この音楽に惹かれるのだろう?
彼らの音は潔い。そして、その潔さは深い諦観から来ていると思う。前述した欠点を全て理解した上で、「でもこれしか出来ないし」という開き直った音楽の気がするのだ。その姿にかつての自分を重ねてしまう。
その立ち姿は決して雄々しいとは言えず、むしろ弱々しい。そして掴めそうな程近い距離にいる気がしても、それは手を伸ばした瞬間に蜃気楼のように消えてしまうだろう。結局私と彼らは違う。
それでも、アルバムに刻まれた深い残響にこんな想いを馳せてしまう。
それは誰かの青い時代だと。

なぜみんなおどけてみせるの?
なぜみんなそんなに変わってるの?
なぜみんなそんなに汚らしいの?
だからといって僕は一体どうしたいの?
 
ドラッグストアにやって来た
裏にまわってコークをやった
列に並んでトウィンキーズを食べた
列に並んで待つしかなかった
 
Galaxie 500 - Strange

On Fire

On Fire

【超簡単】WindowsタブレットでPC-98のエロゲーを動かす

エロゲーには抗いがたい。

ここ2~3か月の間エロゲーという文化に触れて得た結論。
日を追うごとに、その魔力にどんどん引き寄せられている始末だ。
そして今はこう思う。

エロゲーをやっていることが大事」

どういうことなのか。
上手く言葉に出来ないが、エロゲーをやっている、その実感が大事なんだ……
ただでさえ少ない人付き合いは更に激減し、この状況を知った友人から理解は全く得られていないが、それでも私はこの感覚を胸に抱いていようと思う。

そして今、新たな欲求が……否……啓示が舞い降りてきた。

WindowsタブレットPC-98エロゲーをプレイ出来たなら、更なる高みに登れるのでは?」

エロゲーには抗いがたい。私は迷わず行動に出た。

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昔の知り合い

会社に新しい人が入った。

彼は元々フリーで働いていたものの、ちゃんと会社勤めがしたいとのことでウチに入ってきた。
今までウチにはいなかったタイプのスキルの持ち主で、事業拡張が見込める人材だ。素晴らしい。
そこで、新たな事業に取りかかろうという段になり、必要な物資がいくらかあるということが分かった。
元フリーの彼は我々にはない人脈も持っている。「あ、じゃあ僕のツテを使って調達してきます」というので任せることにした。
しばらくタバコを吸いながら電話をしていた彼だったが、何故か私の方をチラチラと見ている。
電話を切った彼は、私にこう言った。

「ミタカさん、学生の時の知り合いでAって人いました?」

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