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黄色は止レマ

エッセイあるいはただの戯言

Djentに見る、多様化する音楽ジャンルとその終焉の淵

考察 音楽

本日も悠々とネットサーフィンしてたらPolyphiaなるバンドの動画を見つけまして、これが超~かっこよかったんですよ。

www.youtube.com

ヘヴィさとプログレッシブさを維持しながらも、バンドで最強の楽器である「歌」に勝るとも劣らないギターメロ。
私が聴きたかったのはこれだ!!と、つい興奮してしまいました。
早速アルバムをポチりつつも、「これはなんというジャンルなんだろう?」という疑問が沸いたので調べてみたところ、Polyphiaはどうやら「Djent(ジェント)」なるジャンルで括られているようです。

Djent・・・知らない。

Djentってなに?

偉大なるwikipedia先生に教えてもらったところ、以下の様な事が書いてありました。

ジェント(英: Djent) は、プログレッシブ・メタルより派生したヘヴィメタルのジャンルの一つ。[1][2]。2000年代初期にメシュガーのギタリスト、フレドリック・トーデンダル (Fredrik Thordendal) による造語として発生[要出典]し、ペリフェリーのミーシャ・マンソー(Misha Mansoor、デビュー前からインターネットフォーラムへの投稿等で知られていた)によってインターネットを通じて一般的になった[3]。

上述のように、このジェントにおける重要なアーティストでありサウンドモデルとしてメシュガー、あるいはバンドの中心メンバーであるフレドリック・トーデンダルが挙げられる。また、ジェントと呼ばれる代表的なバンドには、ペリフェリー、アニマルズ・アズ・リーダーズ、ボーン・オブ・オシリス、ヴィルドジャルタなどがある。それらの共通点としては、
・8弦ギター(あるいは7弦ギター)を使用[5]
ポリリズムシンコペーション変拍子を織り交ぜた複雑なリズム[3]
・メロディではなくリズムによって特徴づけられるギターリフ[3]
などが特筆すべき点であり、音楽的な特徴である[6]。

ジェント・バンドと見なされるバンドを含む幾つかのメタルバンドのメンバーはこの用語を短期的・一時的なブームであると見做し、そのジャンルとしての地位を疑問視し、また非難している[8][9]。 インターネット発祥であることへの反発という側面もある。
また、「当事者」たるペリフェリーのミーシャ・マンソーはGuitar Messengerのインタヴューにおいて、「自分は "Djenty"(ジェント的な、ジェントっぽい) なサウンドを出せる機材を探していた。『このピックアップは "Djenty" か?』という風に用いていたが、何故か全く別な方向に行ってしまった。人々はそれを音楽のスタイルを指すものだと思ったようだ」と語っている[10]。

ジェント - Wikipedia

ふむふむ・・・後半になんだか不穏な事が書いてありましたがさておき、要はメタルで超ヘヴィで超プログレで超ネット発祥だそうです。
物は試しと、Djentと呼ばれている(又は書いてある)音源を漁ってみたので、その中で気に入った物を以下にまとめてみます。

Periphery - Make Total Destroy www.youtube.com

Animals As Leaders - CAFO www.youtube.com

Plini – EVERY PIECE MATTERS www.youtube.com

Mike Le Rossetti - DJENT JAZZ FUNK www.youtube.com

うん、かっこいい・・・けど、これって一つのジャンルと呼ぶにはあまりに一貫性が無いのでは??
メタルの特徴としてサブジャンルが異常に多い、という物がありますが、ジャンルの拡張に対して言語化が全く追い付いてない印象を受けました。

「音楽ジャンル」の限界

前置きが長くなりましたが、こっから本題。

ネットが普及して以来、音楽の多様化は加速度的にで進んでいます。
新たなジャンルが生まれては消え、生まれては消え・・・(チルウェイブとかピコリーモとか)。
そんな中でもメタルのサブジャンルって、元々のサウンドを基軸にしながらも貪欲に新しい音(又は思想)を取り込む傾向にありまして、Djentは上記のwikiにあるように"プログレッシブ・メタル"から派生しているらしいのですが、そもそもこの"プログレッシブ・メタル"というジャンルが既にとんでもない量の音楽性を内包している訳です。
そんなプログレッシブ・メタルからDjentに派生し、Djentを基軸に「アンビエントなアプローチをしてみた」だとか「グライドコアに寄せてみた」とか「打ち込み機材をふんだんに用いてみた」などなど、Djenterな方々はどんどん好き放題やっていく訳ですよ。
すると今度はAmbient DjentだのDjent CoreだのElectronic Djentだの、サブジャンルのサブジャンル、メタルの孫の孫みたいな呼称が出来てしまうのです。

しかもこれ、Djentはネット発祥故に地域性を持たない為、恐らく拡張の一途にあると予想されます。

これ自体は特段悪いことではないのですが、もはや途方もない速度で進む多様化に、言葉は、概念は追い付かないのではないか。
そんな疑念を覚えてしまいました。

別にDjentに限った話ではない

今回はDjentというジャンルを覚えたのでやり玉に挙げましたが、この話は全然Djentに限った物ではなく、音楽ジャンル全般に見られる現象です
そんな中でも、かのご高名な"EDM"は非常に印象が強いです。

そもそもEDMって「エレクトロニック・ダンス・ミュージック」の略で、U・S・A!!の方々がついついアガってしまうチョベリグ~なダンスミュージックを一纏めにした物なんですね。
「テクノ」も「ハウス」も「トランス」も一旦全部まとめてEDMという概念に収めた、つまりジャンルの言語上のリセットを行った訳です。
故に、EDMと呼称される音楽達は一定の規格を持ちながらも多様性を内包した音楽ジャンルになりました。

しかし、ここでもサブジャンルの拡張は行われていきます。
EDM Core(Medusa In My Knickersなど)、Acoustic EDM(Aviciiなど)、Soca EDM(Buraka Som Sistemaなど)、etc..
どれらも一般的に使われている語句ではないですが、EDMというジャンルの中でも様々なスタイルに派閥が分かれているのは、もう何年も前から起きている現象です。
(メディアは頑なにEDMはEDMと言い張っている気配がないでもないが・・・)

それらはオリジナリティーを求めるミュージシャンの行動として至極当然の物であり、あるべき姿です。
しかしながら、その多様化のスピードに若干の恐れを感じてしまうのは私だけでしょうか?

音楽が言葉で括れなくなる。
何十年も前から囁かれている事ではあるのですが、いよいよ本格的にそういった事態に陥りつつあるように感じ、「音楽ジャンル」の終焉の淵を覗いた気分になった本日でした。


おまけ

Kendrick Lamarの「Poetic Justice」とPliniの「Away」をMIXした音源。これヤバ過ぎでしょー。

PLINI X KENDRICK LAMAR - "POETIC JUSTICE // AWAY" - FEAT. DRAKE & STEPHEN TARANTO www.youtube.com